Fragments:ボラティリティにアルゴリズムで対処する新しいステーブルコイン

この記事は約 8 分で読むことができます。

Fragmentsはインフレに対処する、ボラティリティの低い暗号通貨を開発しています。

Fragmentsの概要

Fragmentsは、ビットコイン(BTC)とTether(USDT)が抱える問題を解決することによって、「理想の通貨」を創り出すことを目指しています。同社は、法定通貨の特性を保ちながら長期的な購買力を維持する、インフレーションから保護された仮想通貨を開発しています。

FragmentsはTetherのような、米ドルの価格と連動するステーブルコインに似ています。しかし他のステーブルコインとは異なり、Fragmentsはその需要が増加するとき、増加した分の供給量がその時点のコインの保有者に自動的に割り当てられます。

Fragmentsチームは、自身のプロジェクトを説明する際に「ステーブルコイン(stablecoin)」という用語を使用しません。その代わりに、Fragmentsを「ボラティリティの低い仮想通貨」として言い表します。

プロジェクトが目指す成果は、ボラティリティが低く、長期的にその価値が保たれ、人々が消費や貯金をすることが可能な通貨として機能するERC20トークンを作り出すことです。

理想の通貨とは何か?

ノーベル賞を受賞した数学者で経済学者のジョン・ナッシュは、国々の間で固定された取引レートが長期的に見ると過度のインフレにつながる可能性があると考えたことから、1960年代に、初めて理想の通貨を考え出しました。

一般的な法定通貨(例えば米ドル)は3つの特性によって定義されています
  1. 価値の尺度:通貨は交換される商品が持つ価値の尺度を提供する必要がある。
  2. 価値の貯蔵手段:通貨はその価値を保持する必要がある。
  3. 価値の交換手段:通貨は取引や交換に利用できる必要がある。

しかし、法定通貨は短期間においては価値を維持しますが、インフレーションによって長期的には価値が希薄化してしまいます。その一方で、金は長期的に購買力を保持しています。

したがって、理想の通貨とは法定通貨と金の組み合わせの特性を併せ持つべきだと考えられます。短期的かつ長期的に安定した購買力を発揮しなくてはなりません。Fragmentsはアルゴリズムが中長期的に通貨の価値を保持する「理想のデジタル通貨」を開発すると主張しています。

ビットコイン、Tether、そして仮想通貨全般の課題について

今日、市場に存在する仮想通貨には、ボラティリティ、スケーラビリティの欠如、通貨同士の相関性という3つの課題があります。

ビットコインの固定供給は、理論的には長期的な価値の貯蔵手段として利用されることを可能にします。 しかし、(需要の変動による)価格変動が起きた場合、短期的に価値の貯蔵としての機能を果たせなくなったり、価値の尺度として機能することが難しくなります。

ビットコイン価格チャート(2017年1月〜2018年10月)

出典:buybitcoinworldwide.com

一方、Tetherは米ドルの価格と結びついているため、法定通貨と等しい価値を持っているとされます。これにより、短期的な価値の手段、価値の貯蔵手段、および交換手段として機能することが出来るのです。ただし、Tetherは非常に中央集権的であるため拡張が難しく、長期的な有用性が制限されています。

仮想通貨のもう1つの全般的な課題は、ほとんどの仮想通貨がビットコインと相互に高い相関関係を持っているということです。つまり、ほとんどの仮想通貨とビットコインは価格の上昇と下降が連動しています。これにより、その保有者は確実に仮想通貨を引き出したり、消費ことが出来る時期をコントロールすることが出来ません。

Fragmentsの解決策

Fragmentsプロトコルは、コインの価格からコインの数量にボラティリティを移すことによって価格を安定させます。 言い換えると、これは標準価格モデルから安定したFragmentsモデルへの移行を表しています。

  • 標準モデル(現在):何年も前に1ドルで購入した1BTCが、現在6,568ドル相当になった。
  • 安定モデル(Fragments):何年も前に1ドルで1BTCを購入した。これが現在、6,568BTCを所有し、1枚あたりの価値は1ドルを維持している。

原則として、Fragmentsトークンの価格が上昇した場合、Fragmentsプロトコルは自動的に新しいFragmentsトークンを発行します。

これらの新しく発行されたトークンの一部は、既存のユーザーのウォレットに送られます。 残りのトークンは積立され、今後の開発資金とイーサリアム(ETH)を購入する準備金として貯蔵されます。Fragmentsの価格が下落した場合には、購入したイーサリアムの予備資金でFragmentsを買い戻し供給を縮小するために使用されます。

Time2でFragmentsトークンの価格が上昇した場合、Time 3ではウォレットは余分なトークンを受け取り、Time1の初期価格を維持します。

Fragmentsプロトコルは、新しいトークンをウォレットに配布するためにAirdropを使用しないことに注意する必要があります。Airdropは効率が悪く拡張が難しいため、Fragmentsプロトコルはイーサリアムネットワークを混雑させることなく、ウォレット内でトークンを「分割する(split」ために革新的なソリューションを用いています。

需要と供給の関係において、Fragmentsは需要に応じてトークン供給を増減することにより、その購買力を安定させます。

需要の増加がトークン価格を上昇させると、Fragmentsプロトコルは供給を増加させます。このプロトコルは準備金を増加させると同時に、保有量に比例してトークンをウォレットへ分配します。

需要の減少が価格を下落させると、Fragmentsプロトコルは供給を減少させます。Fragmentsはボンドと引き換えにトークンを供給から取り除くために、積立金でトークンをバイバックします(Fragmentsボンドについては以下で説明します)。

このモデルはトークン保有者に利益をもたらしながら、トークン価格の安定を作り出します。Fragmentsプロトコルは価格がゼロになるのを許さず、理論的にはFragmentsの保有量が長期的に価値になるかということに制限はありません。

Fragmentsは協働する3つのアセットクラスを導入する予定です:

  1. USD Fragments:米ドルに価格が固定された安定したERC20トークン。主要なアセットクラス。
  2. USD Fragments bonds : Fragments積立金によってUSD Fragmentsの供給を減少させるために使用される補助的なアセットクラス。Fragmentsプロトコルが供給を減らす必要がある場合、既存の保有者からUSD Fragmentsを購入し、引き換えにFragmentsボンドを発行します。 ボンドの保有者は、新しいトークンが発行された時にそのUSD Fragmentsを受け取る権利があります。
  3. 積立金ファンド : 供給を削減する必要がある場合に、Fragmentsボンドと引き換えにUSD Fragmentsを購入するようにプログラムされたイーサリアム建ての積立金。

Fragmentsのベネフィット

Fragmentsは、今日の仮想通貨の主要な課題を解決できると主張しています:

短期的な価値の貯蔵機能:1Fragmentsの価値はおよそ1ドルです。

長期的な価値の貯蔵機能:保有者は、インフレの発生と、時間の経過とともに、積立金の増加を知ることができます。 各トークンの価値はほぼ同じですが、所有者の保有トークン数は増加します。

インフレとデフレはトークン保有者の利益・損失を発生させません。

主要な仮想通貨と相関関係をもたない:トレーダーは大きく仮想通貨の価格が下落した時、Fragmentsのような安定通貨へと避難し、Fragmentsをリスクヘッジの手段とできます。

Fragmentsのユースケース

Fragmentsは以下の目的で設計されています

価値の交換手段として:今日のTetherと同様です。 Fragmentsは、仮想通貨ユーザーが監査可能な供給量とオンチェーンの積立ポリシーによりステーブルコインに移行することを可能にするよう設計しています。

他の仮想通貨に対するリスクヘッジの手段として、Fragmentsは他の主要な仮想通貨と相関性のないものになるよう設計しています。

開発者へ安定した価格設定の提供を認める : 開発者は自身が提供するサービスの提供時に、0.5BTCというような現在の価格変動がある価格の提示方法ではなく、固定価格で仮想通貨決済を受け入れることができるようになります。

さらに詳しく知るためにFragmentsのウェブサイトをチェックしましょう

リンク集

Fragmentsの公式Website
FragmentsWhite paper
FragmentsMedium
Fragmentsの公式Telegram
Fragmentsの公式Twitter
免責事項:イニシャル・コイン・オファリング、仮想通貨、およびデジタルトークンへの投資は、非常にリスクが高く投機的です。こちらの資料は情報提供のみを目的としています。この情報は、投資勧誘を目的としたものではなく、また企業、イニシャル・コイン・オファリングまたはデジタルトークンを推奨するものでもなく、投資決定や投資戦略の根拠とはならないものです。

Leave a Reply(コメントしてください!)

Your email address will not be published. Required fields are marked *(コメント欄にメールアドレスが公開されることはありません。)

*

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.