NeufundのETO(エクイティトークンオファリング)が企業に革新的な資金調達方法を提供する

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Neufundの概要

ドイツのスタートアップであるNeufundは、投資家がトークン化された株式をリターンとして、企業に投資できる、セキュリティトークンプラットフォームを展開しています。

NeufundのCEOであるZoe Adamovicz氏によると、このプラットフォームは新しいタイプのアセットを提供します。それはすなわち企業の株式を表すトークンですが、流動性があり通貨のように取引することが可能な性質を持っています。

Neufundのプラットフォームは、企業がイーサリアムブロックチェーン上でERC-20対応のセキュリティトークンを発行することを可能にします。これらのセキュリティトークンは、これを発行した企業の株式の一部の所有権を表します。投資家はユーロまたはイーサリアム(ETH)によって投資を実行することが可能です。

企業の株式所有を示すだけでなく、株式トークンはあらかじめ決められた要件によって、強制的に実行されるスマートコントラクトを活用することで、投資家と発行者を法的に保護します。

Neufundによって、投資家にとっては、発行者が規制に適合し、安全な方法でトークン化されたアセットを使用して資金調達を行い、約束どおりにプロジェクトを遂行することが保証されています。

Neufundを利用したセキュリティトークンでの投資 出典:Neufund press kit

セキュリティトークンは、従来の資金調達モデルとイニシャル・コイン・オファリング(ICO)の抜本的な改善策となるかもしれません。

伝統的に、民間企業は多額の資金を調達するために、ベンチャーキャピタルに頼ってきました。

しかし、これらの投資機会はベンチャーファンドや経済的に豊かな投資家に限定されており、市場は非効率で、取引にかかるコストも高く、株式自体の流動性も低いです。

ICO市場は、企業がユーティリティトークンと引き換えに個人投資家から資金を調達することを可能とした2017年〜2018年頃から、本格的に軌道に乗り始めました。 しかし、ユーティリティートークンは投資家の保護が十分でなく、発行企業の株式を所有する形式でもありませんでした。

NeufundはICOによる革新をさらに改善するとともに、ベンチャーキャピタル投資の非効率性の解消に取り組んでいます。

セキュリティトークンを利用した資金調達は、これらの問題の多くを解決する可能性があります。

セキュリティトークンは企業の発行される株式の所有権となり、 以前は非流動的であったベンチャー企業の株式というアセットクラスに流動性を提供します。
また、証券法を遵守して投資家を保護し、ブロックチェーン技術を使用して仲介者を排除することで流通コストを削減します。

ビジネスがブロックチェーンに関連していても、またはそうでなくても、企業はNeufundを通してブロックチェーン上で株式トークンを発行することが出来ます。セキュリティ・トークン・オファリング(STO)の一形態であるエクイティ・トークン・オファリング(ETO)は、規制が不確実なアメリカで設立された組織を除いて、全ての法人組織が実施することが可能です。

Neufundは自らもトークンによって資金調達を実施し、独自トークンであるNeumark (NEU)の販売によって調達した金額は1,470万ドルを超えました。
NEUトークンの価値は、トークン保有者のNeufundネットワークにおける保有分を表します。
https://etherscan.io/token/0xa823e6722006afe99e91c30ff5295052fe6b8e32

投資家が企業のETOにに参加する場合、彼らは企業の株式をセキュリティトークンの形式で受け取ることになります。また、後にNEUトークンも受け取ります。

プレスリリースの時点では、シードラウンドからSeries Dラウンドのオファリングまで、7つの企業のオファリングが存在していました。
それらはスウェーデン、ドイツ、インド、マルタの企業によるものでした。

Neufundは世界中で事業を展開しており、世界中の個人投資家を受け入れようとしています。

投資家と発行者へのソリューション

投資家へ向けて

Neufundを通じての企業に投資することで、投資家はNEUトークンも受け取るため、その企業だけでなくNeufundに対しても法的拘束力を持つ株式が与えられます。

全てのセキュリティトークン投資家は、配当の受け取りや議決投票への参加など、一定の株主としての権利を付与されます。

Neufundのプラットフォームを通じて行われた全ての投資において、その投資家へNEUトークンで報酬が支払いされます。
これらのNEUトークンは、Neufundプラットフォームの共同所有権を意味します。

NEUトークン保有者は、Neufundの収入の一部を受け取る権利があるということです。

発行者へ向けて

Neufundは、株式などの現実世界のアセットをトークン化し、イーサリアムブロックチェーン上でセキュリティトークンを発行することを実現します。

また、Neufundのプラットフォームは、未上場企業の株式をブロックチェーンベースのトークンとして発行するための一次発行市場(プライマリーマーケット)としても機能します。既存市場の投資家と暗号資産に投資する投資家の両者がこれらのトークンに投資することができます。

一般に公開されるリスティングページは、潜在的な投資家へ向けて、企業についての全ての法的、投資関連、商業的な情報を提供する予定です。全ての投資家へ等しい投資オファーが提示されます。

このプロセスによって投資条件を個別に再交渉する必要性がなくなるため、取引コストと時間は大幅に短縮されることになります。

Neufundのエコシステム

Neufundは、主要なプラットフォームを補完するために、自らの顧客と全般的なブロックチェーンコミュニティのメンバーへ利益をもたらす多様なエコシステムを開発しています。

エンプロイー・ストック・オプション・プラン(ESOP)

現在のスタートアップの従業員へのストックオプションは、実体がなく、評価し難いものです。存在するのかどうかも分からないイグジットストーリーに基づいて、不確かな5〜10年という期間を経ることを条件としています。

Neufundによるトークン化されたESOPのコンセプトは、従業員が短い期間(例えば1〜2年)の間にストックオプションの収益化を行うことを可能にします。

例えば、従業員が行使が可能なストックオプションを取引所にて(トークンの形式で)トレードすることを可能にしたり、ICOでストックオプションをトレード可能なトークンへと転換することを可能とした場合、これは雇用者と従業員のどちらも利益を得ることができる、オプショントークンのセカンダリーマーケットを作り出します。

イーサリアム上でスマートコントラクトが、従業員のストックオプションを管理し、法的な取り決めとして機能します。これによって、ESOPプログラムは簡単で、大幅なコストカットを実現します。

全ての法人格を持つスタートアップは、ブロックチェーン上でESOPを導入するために、このソリューションを利用することが出来ます。

ブロックチェーン・ポリシー・イニシアチブ

ブロックチェーン・ポリシー・イニシアチブは、ブロックチェーンやDistributed Ledger Technology (DLT)、暗号通貨アセットに関する規則について取り組む、弁護士、ブロックチェーンスタートアップ、ポリシーシンクタンクのオープンコミュニティです。

ICOモニター

Neufundによって開始されたICOモニターは、今後、ICOやTGEを評価する暗号通貨投資家を手助けすると考えられます。ICOモニターは投資家とジャーナリストが、ICOプロジェクトに透明性があるか、また、信用できるものなのか、ということを知る手助けとなります。ICOの透明性は、プロジェクトのスマートコントラクトに基づいて評価されます。

スマートコントラクトウォッチ(Smart Contract Watch)

Neufundによって作られたツールであるスマートコントラクトウォッチは、実行されたトランザクションなどの事実に基づいて、スマートコントラクトの動きとインタラクションを絶えずチェックします。

通常、スマートコントラクトがどのようにブロックチェーンと相互作用しているのかは、イーサスキャン(Etherscan)のようなブロックチェーンエクスプローラを使用して確認します。ブロックチェーンエクスプローラを使用すると、基本的にユーザーはトランザクションを検索、追跡、検証することが出来ます。

Neufundは、ほぼ全てのブロックチェーンエクスプローラと連携し、欠点を改善するためにスマートコントラクトウォッチを作成しました。

タームシートNinja

Neufundのプラットフォームは、タームシートテンプレートを使用することで資金調達のプロセスを標準化しています。このテンプレートには投資オファーについての一般的な法的な要項が含まれており、法的合意の作成や発起書の下書きを手助けします。

Neufundの戦略的パートナーシップ

Neufundは、プラットフォーム上で発行される株式トークンを取り扱う市場を拡大するためのサポートを提供できる企業とのパートナーシップ開発に着目しています。

最近では、マルタ証券取引所の金融技術面における重要なパートナーであるMSXや、バイナンス(Binance)、 Blocktrade社パートナーシップを締結しました。

MSXとBlocktrade.comは、どちらもNeufundによってオファーされた株式トークンの二次流通市場(セカンダリーマーケット)になります。NeufundとMSXのパートナーシップでは、「暗号通貨アセットとともにトークン化された証券の上場やトレードが行われる、規制された、分散型のグローバルな証券取引所」を拡大することを目指しています。

Neufundは、バイナンス(Binance)、BitBay、MSX、Blocktrade.comなどのセカンダリー市場で取引プラットフォームを営む組織と、パートナーシップを締結した最初のトークン化プラットフォームです。

まとめ

アメリカにおいてSECなどの機関による規制措置の脅威により、ICOとユーティリティトークンの人気は減少傾向になっています。

そのため、規制に準拠しているセキュリティトークンが、資金調達のツールとしてユーティリティトークンに取って代わるものになる可能性は非常に高いと言えます。

セキュリティトークンの現段階における問題は、流通市場で取引を行う機会が存在しないことです。Neufundは、そのトークン化プラットフォームと流通市場の取引プロバイダーとのパートナーシップにより、発行者と投資家に本当の利益をもたらすでしょう。

より詳しい情報はNeufund公式サイトをチェック:https://neufund.org/.

セキュリティトークンオファリング(STO)については以下の記事を是非、御覧ください!

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